移民問題は日本にもあった! 労働力人口の穴埋め策その裏にある差別の構造、そして

日本政府は、少子高齢化に伴って激減する労働力人口の穴埋め策として移民受け入れを本格検討しています。

 

移民の人がどんどん入ってくると比率の上では日本人は少なくなります。彼らと日本人が結婚する場合もあるし、そしたらハーフの子が産まれてくるわけです。昔は町に日本人ばかりいたのに今は外国人と一見して分かる人も多く見かける。でも、これから多く入ってくるとされるチャイニーズは、顔立ちも日本人とあまり変わらない。気づいた時にはチャイニーズ天国になっていたり?

 

例えば、真水の入ったコップと塩水の入ったコップがあります。真水のほうに塩水を足します。満杯になってこぼれても構わず塩水を入れ続けたら、その真水のコップは真水のコップと言えるかしら?よくいわれる話ですが、三島由紀夫さんの言葉に

「このまま行ったら「日本」はなくなつてしまうのではないかといふ感を 日増しに深くする。

日本はなくなつて、その代はりに、無機的な、からつぽな、ニュートラルな、中間色の富裕な、抜け目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るであらう。」

というものがあります。不思議と今の日本にも当てはまる気がするんですね。

 

そもそも、日本では移民を受け入れなければいけないほど労働力が不足しないかもしれない。少子高齢化で人口が減ることと労働力が不足することはイコールで繋がりません。人口が減っても適正な労働の需給バランスが保たれていれば社会を安定させることはできます。

 

また、野村総研は、10~20年後に国内労働人口の49%に当たる職業について、人工知能やロボットで代替される可能性が高いという推計を発表しました。たとえば、日本型の小型トラクターは、日支事変後の労働不足を補うために昭和13年には開発されていました。「必要は開発の母」。女子供だけで食糧生産ができるようになったのです。

 

それなのに、なぜ移民を入れなきゃいけないのか。その理由には恐ろしい事実があるのです。実は日本にも人手が足りてないところがあります。それは3K労働(「きつい」「汚い」「危険」な労働の、頭文字をとって3K)。日本人がやりたがらない仕事は貧しい国の移民にやらせてしまえばいいじゃないという差別的な発想が潜んでいたのです。

 

賃金はどうでしょう。例えば、面接に行ったとする。移民がいて、日本人がいて、「じゃ、給料いくらがいいですか」と聞いたとします。移民の方はもともと月5千円くらいのとこから来てるんで10万で働きますと言う。それで、日本人はそれでは食べていけないので20万円下さいって言うわけです。そしたら移民の方だけ明日から来てくれってなっちゃうわけです。そうなると、日本人もみんな移民の基準まで雪崩のように賃金が下がっていってしまうことに。いいことなんてひとつもない。

 

ローマ法王も、人を不公平な契約で奴隷のように働かせ搾取して金持ちになる者を「吸血鬼」「地獄に落ちる大罪」と非難していますよ。